ベトナム不動産購入、最大の壁は「送金」ローンの可否と銀行口座開設

外国人がベトナムで不動産ローンを組むのは可能か?

「大きな買い物だし、ローンを組んでレバレッジを効かせたい」と考える方も多いはずです。しかし、結論から言うと、日本人がベトナム現地の銀行で住宅ローンを組むのは極めて困難です。ベトナムの銀行が外国人に融資を行うには、永住権や長期の労働許可証(WP)、安定した現地所得など非常に厳しい審査基準があり、投資目的や観光ステータスでの購入では、まず門前払いとなります。

そのため、日本人が購入する場合は「現金一括払い」が基本となります。デベロッパーによっては、完成までの数年間に分割して支払うスケジュール(分割払い)を用意しているケースもありますが、基本的には自己資金の準備が前提です。もし資金調達が必要な場合は、日本国内の不動産を担保にした「日本でのローン」を検討するのが現実的なルートとなります。

日本からベトナムへ、安全に資金を送金する方法

一括払いが前提となると、次に問題になるのが「日本からベトナムへの送金」です。ベトナムは外貨管理が非常に厳格な国です。不動産購入資金は、原則として「国外(日本)からベトナム国内の購入者名義の銀行口座」へ送金し、そこからデベロッパーへ支払う必要があります。

この際、日本の銀行窓口では「何のための送金か」を証明する売買契約書(HĐMB)などの提示を求められます。また、将来的に物件を売却し、資金を日本に回収(送金)する際にも、当時の「入金証明」が非常に重要になります。地下銀行や不透明なルートでの送金は、後のトラブルや資金回収不能のリスクを招くため、必ず正規の銀行ルートを利用し、すべての送金記録を保管しておくことが鉄則です。

Wiseも使える?

結論から言うと、Wiseも使えます。 しかも、2024年後半からWise(旧TransferWise)の日本法人も「第一種資金移動業者」としての免許を取得したため、以前のような「100万円の壁」がなくなり、数千万円単位の高額送金も可能になっています。

Wiseを使う際の注意点

  1. 「不動産購入用」であることを証明する準備:Wiseで高額送金を行う場合、Wise側から「資金源」や「送金目的」の確認が入ります。この時、銀行窓口と同じく**売買契約書(HĐMB)**のアップロードが必要になるので、手元にスキャンデータを用意しておくのが鉄則です。

  2. ベトナム側の「入金証明」が超重要:ベトナムでは、将来物件を売却して日本にお金を戻す際、「最初はどうやってお金を入れたか」という証明(入金スタンプや銀行の発行する書類)が必要です。Wise経由だと、ベトナム現地の受け取り銀行側で「海外からの投資資金」として正しく処理されるか、事前にデベロッパーや銀行に確認しておくのが安全です。

  3. 1回あたりの上限額:Wiseからベトナムドン(VND)で送る場合、1回あたり約5億VND(約300万円)程度の上限が設定されていることが多いため、数回に分けて送ることになるかもしれません。

日本人でもベトナムの銀行口座は開設できる?

送金の受け皿として必要な「ベトナムの銀行口座」。以前は観光ビザでも比較的容易に開設できましたが、近年はマネーロンダリング防止の観点から年々厳しくなっています。現在、多くの銀行では「6ヶ月以上の有効期限があるビザ(またはレジデンスカード)」の提示を求めてきます。

しかし、不動産購入という正当な理由がある場合に限り、特定の銀行(日系資本が入っている銀行や大手外資系銀行など)では、売買契約書を添えることで口座開設が認められるケースもあります。私の場合は、学生ビザで送金専用のVietcombankの口座を開設できていましたが、今後卒業後に不動産を買うタイミングで、新たに銀行口座を開設しないといけないと思われます。言葉の壁や最新の規制変更があるため、ここはまさに「現地の生きた情報」がモノを言う局面です。

具体的には、どの銀行で認められる可能性ある?

日系資本・提携がある銀行

最も日本人に馴染みがあり、不動産購入の送金実務に慣れているのがここです。

  • VietinBank(ベトナム工商銀行): 三菱UFJ銀行(MUFG)が筆頭株主。主要な支店には「ジャパンデスク」があり、日本語で相談可能です。

  • Vietcombank(ベトナム外商銀行): みずほ銀行が資本提携。ベトナム最大手で、不動産デベロッパーとの提携も多く、支払い手続きがスムーズです。

また、海外送金の扱いに慣れているHSBCなどの外資系銀行も、Wise等を利用した資金移動の際には心強い味方になります。いずれにせよ、「不動産購入のための口座開設」であることを売買契約書(HĐMB)で証明することが、スムーズに受理されるための絶対条件となります。


不動産購入時に知っておきたいベトナム語

  1. Chuyển khoản

    • 意味:銀行振込

    • 解説:支払いの基本です。ベトナムではアプリを使った振込が非常に普及しています。

  2. Ngân hàng

    • 意味:銀行

    • 解説:手続きの拠点。VietcombankやBIDVなどの大手から外資系まで様々です。

  3. Giải ngân

    • 意味:融資実行 / 支払い実行

    • 解説:ローンや分割払いの際、実際にお金が動くタイミングを指す言葉です。

  4. Chứng minh thu nhập

    • 意味:収入証明

    • 解説:ローン審査(もし挑戦するなら)や、多額の送金時に求められる書類です。

  5. Tiền mặt

    • 意味:現金

    • 解説:ベトナムはキャッシュレス化が進んでいますが、不動産用語では「ローンを使わない自己資金」の意味でも使われます。


まとめ

☑︎ 日本人が現地の住宅ローンを組むのは極めて難しい
☑︎ 資金は「正規の銀行ルート」で送り、記録をすべて残すのが必須
☑︎ 銀行口座開設には「不動産契約書」などの正当な理由が必要

ベトナムでの不動産購入は、物件選びと同じくらい「お金の出口と入口」のデザインが重要です。特に銀行とのやり取りは、専門用語が多く、最新の規制を把握していないと思わぬ足止めを食らうことも。

「海外での大きな取引、言葉の不安をなくして本気で挑みたい」という方は、ぜひ私のスクールで、現場で使えるベトナム語を一緒に学びましょう。

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