ベトナム大好きコラム #13「ベトナムのレストランで食べ物に髪の毛が入ってた時の話」
有名レストランで、まさかのハプニング
先日、ホーチミン市一区の某有名レストランで、ちょっとしたハプニングがありました。観光客にも地元の人にも人気のある高級レストランで、朝食に牛肉のフォーを注文しました。香りも良く、スープも濃厚で深みがあって、「さすが有名店だな!」と思いながら食事を楽しんでいたところ、なんと、器の中から長い女性の髪の毛が一本…。一瞬、箸が止まりました。その髪の毛をそっとおしぼりに包み、店員さんに静かに伝えると、すぐにマネージャーから謝罪があり、「新しいものをお作りしましょうか?」と提案されました。
捨てるより、食べ切るという選択
正直、もう半分以上は食べ終わっていましたし、わざわざ作り直してもらって、今食べているフォーを捨てるのは勿体無いと感じました。特に最近は、食品ロスの問題も意識するようにしているので、私としては「これはこれで、良くも悪くも経験になる」と割り切って、そのまま最後まで食べることにしました。会計時には改めて丁寧な謝罪があり、「あぁ、しっかりとした対応をしてくれる店なんだな」と逆に安心感を覚えたほどです。
南部人流の大らかな対応
後日、この出来事をベトナム人の友人に話したところ、「僕もたぶん同じ行動をすると思うよ」と言われました。その友人いわく、ホーチミン市内の庶民的な食堂では、たとえ料理に髪の毛が入っていたとしても、基本的に文句を言わずにそのまま食べるお客さんが多いとのこと。「言ったところで、おそらくお店の人から謝られることはないし、時間がもったいないから、気にしないようにしてる」とのことでした。「お客様は神様」と考える日本の飲食店では考えられない感覚かもしれません。しかし、ベトナム、特にホーチミン市では「完璧を求めない大らかさ」も文化の一つなのかもしれません。みなさんは、高級店で牛肉のフォーに髪の毛が入っていたら、どうしてほしいと伝えますか?